農業は人類の原罪である

農業は人類の原罪である コリン・タッジ(著) 竹内久美子(翻訳) 新潮社(2002/10/17)
目次--------------------------------------------------------------------------------
このシリーズについて


序論


第1章 農業の持ついくつもの側面
「農耕をする者」と「牧畜をする者」は手を結ぶべきだ     有史以前の農業    植物を保護し、育てる     獲物の管理のはじまり     それでは、農業は本当はいつ始まったのか


第2章 ネアンデルタール人の最期と更新世の大量殺戮
ネアンデルタール人にいったい何が起こったのか?     農民とならず者


第3章 新石器革命
大規模農業を行う普遍的な理由     特殊な環境―エデンの園と氷河期     農業の本当の凄まじさ     他の地域の人間は、どうして農業を始めたのか


結論


参考文献および謝辞


解説

                                                                                                                                                          • -

 ところが、化石の研究者―化石人類学者―は、化石として残るということは非常に稀な出来事なのだと強調する。彼らによれば、もし何らかの生物の化石が見つかったとしたら、それは珍しくもない生物がたまたま見つかっただけのこと。その生物はその時点までに非常に長きにわたってそのあたりに存在していたことを意味するのである。こういうことは彼らにとっては当然のこととみなされている。
 同じことが、化石よりも新しい人工の品の研究者―つまり考古学者―についても言える。考古学者は、どんな人工物であれ、数年を経てもまだそれとわかる形のままであり続けることは、ほとんど不可能に近いことを承知している。だから、もし考古学者が古代の人間の営みについて示すはっきりとした痕跡が見つけたなら、その営みは既にそのときまでに広く、長きにわたって行われていたと考えることができる。新石器革命期に初めてはっきりとした農業の痕跡が見られるののなら、その時点までに農業の形はちゃんと確立されていたと考えて差し支えないのである。

魔乳秘剣帖・語り「乳こそがこの世の理。魔乳一族が作り出した理不尽な世に魔乳千房は一人立ち向かう」

農業でまず思い浮かべるのが奴隷。