自己組織化とは何か 第2版

自己組織化とは何か 第2版 江崎秀・林健司・都甲潔(著) 講談社(2009/4/21)
目次--------------------------------------------------------------------------------
まえがき

第1章 自己組織化とはなんだろうか
ランダムから秩序へ     自己組織化する細胞     生体膜も自己組織化する     興奮する生体膜     二つの自己組織化     増大するエントロピー     要素が集まって大きな力に     非線形非平衡


第2章 自己組織化のしくみ
生物らしさと自己組織化     電気回路と自己組織化    BZ反応    時間変化を表す     非線形の効果    リズムを表す     ある決まった振幅をもつリズム    パターンの形成     伝播するパターン     拡散のちから


第3章 粘菌は自己組織化する
粘菌、このけしからぬ生物     粘菌の生き様としての生活環     巨大かつ不定形な粘菌変形体     化学パターン形成と行動発現     代謝リズムの役割     多重リズム間の秩序関係     振動パターンとその遷移     回転らせん波と伝播する位相波の生理機能     幾何学問題を解く粘菌     粘菌による交通網のシュミレーション


第4章 脳がつくるリズムとパターン
脳の自己組織化     神経系とコンピュータ     非線形ケーブルの軸索     かたちを変えるネットワーク     視覚と脳内パターン形成


第5章 生命と人工生命の進化
生命の起源    生物の誕生     多様性の源     無駄の効用     人工生命の創造     人工生命―コンピュータの中の生命     進化は複雑適応系     コンピュータ・ウイルス


第6章 生体パーツの自己組織化を操る
自己組織化テクノロジー     生命を支える自律したヒモ     オンデマンドに活躍する触媒とセンサー     ダイナミックに制御される細胞の自己組織化     培養皿に神経回路網     細胞は歩きまわる     細胞を並べる     培養皿に血管網


第7章 味覚を再現する
味物質の受容     味の識別と認識     5つの味     辛味と渋味    味物質のレセプター     味覚に自己組織化テクノロジーで迫る     人工味細胞膜     味認識装置     コーヒー牛乳=麦茶+牛乳+砂糖     バーチャルテイスト     ワインの味     味覚センサーをもち歩く


第8章 嗅覚を再現する
におい物質     においの好き嫌い     におい受容と認識     フェロモン     においを測る―部分構造を認識     自己組織化を利用     においの立体模型     1つの化学種が大事となるにおい     光と抗体でにおいを測る     1兆分の1の量の爆薬を検出!


第9章 生体パーツを取り込むデバイス技術
タンパク質はイオンで動く精密部品     ミトコンドリア燃料電池システム     タンパク質で測る     自己組織化によるイオンチャンネルチップ     自己組織化テクノロジーでものづくり     拡がる細胞の応用     神経チップ     細胞ロボット     進化を超えて


参考図書

さくいん

                                                                                                                                                              • -

膜タンパク質の典型的なものにイオンチャンネルがある。細胞膜自身の機能は、イオンを通さないバリア能力であって、そこに組み込まれたイオンチャンネルの開閉がイオンの流れを調節する。要するに、イオンの流れをオン・オフするスイッチである。第1章で見た神経細胞においては、電圧によって開閉するタイプのチャンネルが活躍していた。
イオンチャンネルを利用したセンサーを考えてみよう。
グラミシジンというバクテリアのイオンチャンネルを利用して巧みな挑戦がなされた。図9-3を見てほしい。グラミシジン分子が脂質二分子膜の上層と下層の各々にしっかりと収まり、かつ、膜成分の流動に乗ってランダムに移動できるようになっている。グラミシジンは短いチューブ状で、ちょうど上下層のチューブが重なり合ったときだけ、二分子膜を貫通した穴が開くので、イオン電流が流れるのだ。この構造を利用してセンサーをつくる。
下層のグラミシジン分子を電極表面に固定しておいて、上層のグラミンシジンには検出したい分子(抗原)と結合する抗体をくっつけておく。通常は、一定の確率で形成される貫通穴を通じて、イオン電流が流れている。しかし、目的分子と抗体の結合が起こると、上層のグラミシジンの流動性が低下するので、貫通穴を通じて、イオン電流が流れている。しかし、目的分子と抗体の結合が起こると、上層のグラミシジンの流動性が低下するので、貫通穴が形成される頻度が落ちる。そのため、電流が小さくなるというしくみだ。電極と二分子膜との間に薄い水の層を設けて、イオン電流が安定に流れるようにするなど、情報増幅のための仕掛けが随所に見られる。
この素子は、まだ信頼性や精度などが実用に堪えないが、生体パーツの自己組織化を最大限に利用する成り立ちが美しい。一個一個の部品を配置して積み上げるやり方では、いくら巨大で高価な装置を駆使しても、この複雑な構造は決して作り出せない。
しかし、自己組織化にもとづくこのデバイスは、それぞれの生体パーツを含む溶液に順々に浸すだけで、各パーツに織り込まれた自己組織化のプログラムに導かれて組み上がっていく。自然の造形の基本原理がここにある。

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ソラノヲトのカナちゃんやアマガミ七咲逢が僕のお嫁さんになる日も近い。それにしても近頃は良い子がいっぱいいて困ってしまう・・・本気に悩むなぁ、腕組しちゃうよ。
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