「金融工学」は何をしてきたのか

「金融工学」は何をしてきたのか 今野浩 日本経済新聞出版社(2009/10/9)
目次

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第1章 “金融工学バッシング”のなかで
金融工学の旗手  マスコミのご都合主義  金融工学バッシング  三方からの敵、再び  金融工学は間違ったことをしてきたのか?

第2章 エンジニア倫理と強欲の論理
エンジニア参上  待ち望まれた理工系研究会  理工系大学と金融工学  バブルのメカニズム  おカネの問題を避けて通るエンジニア  モノとカネの関係―双対空間  二つの「E. E.」  エンジニア倫理と強欲の論理  黙殺されがちなエンジニアの声

第3章 「金融工学悪玉論」への反論
ジェットコースター  二度あることは三度ある  強欲な人たち  限りない金銭欲  ヘッジファンドという妖怪  二流のビジネススクール  一流のビジネススクール  エンジニアの責任  「金融工学悪者説」に答える

第4章 金融工学の出発点
平均・分散モデル  期待効用最大化原理  マーコビッツからシャープへ  株価は人々の期待によって決まる  インデックス運用の時代  平均・分散モデルの復活  マーコビッツ教授の手紙  その他のアクティブ運用モデル  世界を見渡す国際分散投資  ヘッジファンド裁定取引  株価はランダム・ウォークではない  短期モデルと長期モデル

第5章 貸したおカネは戻ってくるのか?
貸したおカネは戻ってくるのか  二度目の住宅ローン  固定金利と変動金利を取り替える  “金融”を変えた住宅ローンの証券化  格付けは半分“アート”?  遅れて始まった信用リスクの研究  よりエレガントな方法

第6章 リスク管理の限界
“悩ましい”デリバティブ  コールとプット  フィッシャー・ブラックとマイロン・ショールズ  複雑なオプション  経済学としての到達点は、工学的研究の出発点  「流動性の欠如」には勝てない  「天候」を対象にしたデリバティブ  ハイエナ・ギャンブル  CDS―手抜きされた格付け  「理論」が限界を越えるとき  「不可能だ」と言える勇気  金融工学とは「将来の不確実なキャッシュフローの計量と制御」である

あとがき

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ここに出てくるキーワードは、「完備市場」「無裁定条件」と「同値マルチンゲール測度」の三つである。
まず完備市場とは、「市場に十分に多様な資産が存在して、他のいかなる金融商品の価格変動も、これらの組み合わせによって実現できる」という条件である。無裁定条件とは、「金融市場に裁定の機会(リスクなしで収益を得る機会)は存在しない」という条件である。また、同値マルチンゲール測度とは、「収益率分布にある種の変換を施して得られる確率分布」のことをいう。
この定理は、アロー=ドブルー以来の一般均衡理論をベースに、確率積分(伊藤の理論)と数理計画法(双対理論)を駆使して導かれた、金融経済学上の一大金字塔である。
では実際の金融市場は、上記の条件を満たしているのだろうか。まず完備性だが、残念ながら現実の金融市場には、それほど多くの金融商品は存在しない。経済学者は、様々な新商品が流通するようになれば、市場は完備な状態に近づくと言うが、それは有理数全体を有限個の整数で近似しようというようなものである。
二つ目の無裁定条件はどうかと言えば、市場に多くの抜け目ない投資家が存在すれば、裁定機会はすぐに発見され、それを利用した裁定取引によって早晩消滅する。したがって、この前提は、大よそ成り立っていると言ってよいだろう。
ハリソン=クレプス=プリスカの定理は、これらの条件が満たされれば、デリバティブの価格が同値マルチンゲール測度による平均値になるというのだが、実際にこの定理の条件が満たされるケースは稀である。
価格の存在と一意性を示したハリソン=クレプスの定理は、経済学としてのファイナンスの一つの到達点を示したものである。しかし、具体的な価格を計算するうえでは、これは出発点に過ぎないのである。

けいおん!!8話 3年になってそこそこ経つものの、まったく進路調査表が埋まらない唯と律。軽音部のみなとのどかちゃんで唯の5年以内の将来をいろいろシュミレーションするもののなかなか、いまいちな感じ。なかなか最適解が出ないな〜な中、のどかちゃん「ま〜、今は自分達が思いつくものでいいんじゃない?」 唯「自分で思いつくもの?  そっか!りっちゃん!!」 律「おうっ!!」 と二人は何かを進路調査書に書きさわちゃん先生に提出しにいく。さわちゃん先生「却下!!」 軽音部に戻ってくる二人、唯「ダメでしたっ!隊長!」 その提出した書類を見るのどかちゃん「・・ミュージシャン・・って・・」 澪「真面目にやりなさい!!」 律「真面目・・なんだけど・・」 のどかちゃん「うっ・・うふ、うふふ、あはは!あはははは!!」と助けてって言うぐらい笑いが止まらなくなるのどかちゃん。唯「のどかちゃんが笑ってる」 あずさ「あきれてるんじゃ・・・」 唯「実わ〜、のどかちゃんに笑ってもらうように仕込んだ体を張ったギャグだったのです!」 澪「いや、無理がありますよ、唯さん・・」
のどかちゃんと唯がず〜と一緒のクラスになったのは、教員や情報を上げられた上司がしかっり見てたということだね。
本書はなかなか面白い、もちろん本書にも指摘があるように、出来きないもの、一応出来るもののその変動幅が大きい、と言うと仕事がこなくなるかも?と言うのがどの業界にもありそうな話だなと言うところです。もちえろんそこがニッチであ新天地ではあるけども。