大手広告代理店のすごい舞台裏 電通と博報堂が圧倒的に強い理由 本間龍 アスペクト(2012/6/23)

目次----------------------------------------------------------------
はじめに


第1章 大手広告代理店マンのすごい仕事ぶり
広告代理店は家内制手工業!?
最後に大事なのは何か?―広告代理店営業マン向きの人材とは
広告代理店の代表―電通マンの思い出1
すごい営業マン―電通マンの思い出2
すごい制作ディレクター1―最後の瞬間までベストを追求しろ!
すごい制作ディレクター2―橋の写真で壁を埋め尽くせ!!
すごい制作ディレクター3―たとえ倒れてもプレゼンに勝て!
すごいセールスプロモーション担当―工場がなければ刑務所で作れ!


第2章 大手広告代理店マンの素顔
スーツは戦闘服である―広告代理店マンの身だしなみ
仕事がデキる男はやっぱりモテる―合コン&不倫事情
タレント事務所との付き合い方―魑魅魍魎の住む世界を覗く
協力会社との付き合い方―代理店マンを陰で支えるエキスパートたち
やっぱりコネはすごいよ―縁故採用の実態
営業マンのちっともクリエイティブじゃない1日


第3章 営業マンのすごい接待
大手広告代理店の接待の実態
飲ませろ・抱かせろ・やらせろ―本当の『電通“裏”「鬼十則」』とは
もはや神話?バブル期「超接待伝説」1―タクシーは体で止めろ!
もはや神話?バブル期「超接待伝説」2―深夜の秘密指令電通を排除せよ!
もはや神話?バブル期「超接待伝説」3―席がなければ力づくで空けろ!
もはや神話?バブル期「超接待伝説」4―六本木の高級クラブで日本代表を応援せよ
打ち合わせこそすでに接待である―得意先を気持ち良くさせる交渉術とは


第4章 大手広告代理店の知られざるお仕事
広告代理店の海外進出は難しい
ワールドカップとオリンピックは4年に一度の錬金術
万博という巨大な祭りは過去のものか
Jリーグは博報堂の乾坤一擲
自民党電通民主党博報堂


第5章 大手広告代理店のメディアコントロール
身の回りのさりげないメディアコントロールを検証する
犯罪は激減しているのに報道されない
自動車事故の報道でエンブレムは映らない?
刑事ドラマの犯人もシートベルトをしている?
言葉狩りも広告代理店の仕事?
日本のテレビドラマがつまらなくなったのは代理店のせい?
ポスターやビジュアル広告は修正されている
アマゾンで売上3カ月間1位の本がマスコミで無視されるワケ
わが国史上最悪のメディアコントロールは「原発


第6章 大手広告代理店の黄昏
ポストテレビスポット時代にドル箱はあるか
実は脆弱なデンパクの経営基盤
ネット広告は単価が安過ぎる
昔エリート、今肉体労働者?―広告代理店マンの凋落
広告代理店はどこへ向かうのか


おわりに

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 この4年に一度の錬金術の日本国内における大元締めは、もちろん電通である。
 国際オリンピック委員会FIFA国際サッカー連盟)とのパイプは半世紀近くに及び、もはや盤石。はかの広告代理店はとって代わろうなどという野心すら見せていない。
 ただし、オリンピックにおいて、一度だけその歴史が変わるチャンスがあった。
 1980年のモスクワオリンピックがそれで、歴史上ただ一度だけ、博報堂が国内の総括エージェント(メイン代理店)になることが決まっていた。
 もし日本がオリンピックに出場していたなら、当然その後博報堂国際オリンピック委員会の間には太いパイプができただろうから、そのあとの展開は違ったものになった可能性がある。だが、ご承知の通り日本はアメリカにならって出場をボイコットし、博報堂の夢も同時に崩れ去ったのだった。同時にこのボイコットは、独占放映権を購入していたテレビ朝日をも直撃し、同社の損害は当時の金額で30億円以上にのぼったと言われている。

BLACK LAGOON21話 アフガニスタンでボリス「いいぞ。ロサンゼルスなら金メダルだ!」