漢奸裁判―対日協力者を襲った運命

漢奸裁判―対日協力者を襲った運命 劉傑 中央公論新社(2000/07)
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はじめに―「和平工作」が産み落とした「漢奸」


第1章 謀略
さまざまな評価      汪兆銘工作は“謀略”だった     董道寧を日本へ     影佐禎昭の登場     董道寧の来日     謎に包まれた影佐書翰     岩畔・安岡論争     芸文研究会     知日派の現状認識     松本・高宗武会談     「第3政府」     高宗武と蒋介石の結びつき     高宗武渡日の経緯     「第3勢力」構想     「漢奸に終らしめることをしない」    高宗武の報告書     蒋介石の激怒


第2章 「漢奸」への道
時期の成熟     「挙事計画」決定される     重光堂会談    汪兆銘の躊躇     重慶脱出に成功     新政府構想     日本側、「3民主義」の修正を求める     傀儡政権を避ける道     汪兆銘グループ内に「重慶」の影      曾仲鳴暗殺の波紋     汪兆銘の日本訪問     軍と外務省


第3章 「漢奸」の価値
傀儡政権の利用価値     新政府樹立問題     高宗武・陶希望の「出走」     駐兵をめぐる攻防     防共駐兵の区域     漢奸論議にかかわる顧問問題     強度結合地帯     新政府の致命的弱点     民心の把握     共通の標的は重慶政権     重慶政権の存在感


第4章 南京政府終戦
汪兆銘暗殺説の意味     新史料が語る死亡の真相     汪兆銘死亡の衝撃     「CC派」と「公館派」     陳璧君汪兆銘夫人     絶えない派閥争い     陳公博が「主席代理」にこだわる理由    陳公博の布石     陳公博と「公館派」の対立     終戦     蒋介石に忠誠を誓う      周鍋事件の勃発     陳公博の亡命    CC派からの逃亡     「亡命をおすすめします」     「魂兮帰来」     なぜ蒋介石汪兆銘銘墓の爆破を命じたか


第5章 「党は分裂すべからず」
「軍統」主導の漢奸検挙     「懲治漢奸条例」     “政治的解決”の可能性     陳公博の自白書     陳公博、法廷に立つ     「日華基本条約」に終始反対     日本に従順せず     南京政府は出兵する     諸政策に自信     「これ以上弁明も上訴もしない」     下された判決     厳しい反論    最高首脳は一律死刑      妻李励荘による上訴文     上訴も棄却される     判決を下すのは蒋介石


第6章 蒋介石の判断
重慶から南京へ     軍統との関係     蒋・汪合流を企てる     重慶政府への思い     やはり汪兆銘政権の一員     周仏海の「自首」     「自首」後の対重慶協力     終戦後の周仏海    重慶行き     死刑判決     一転、無期懲役へ     蒋介石直筆の書翰


第7章 「主戦」と「主和」―さまざまな「漢奸裁判」
繆斌工作     周作人の罪状     有罪判決     「主戦」と「主和」と


おわりに―「親日派」「親中派」とは


参考文献一覧


主要人物小辞典


人物・事項索引

                                                                                                                              • -

 一方、周仏海も日記に「後方の人々は、南京政府中、中央に忠誠を尽くし、功績を建てた人を抹殺するだけでなく、中央自ら派遣した秘密工作員も蔑視の対象とした。あたかも勝利後、奥地から現れた者だけが抗戦英雄のようだ」(『周仏海獄中日記』)と記している。

魔法少女まどか☆マギカ6話 「こんなの絶対おかしいよ」
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