「第5の戦場」サイバー戦の脅威

「第5の戦場」サイバー戦の脅威 伊東寛 祥伝社(2012/2/2)
目次----------------------------------------------------------------
序章 サイバー攻撃にはミサイルで報復せよ―米国が宣言した「第5の戦場」
(1)シュミレーション―仮想・日本がサイバー攻撃を受けた日
それは突然の停電から始まった
奪われた日本の中枢機能
崩壊した安全神話
サイバー空間上で孤立する日本


(2)サイバー空間の登場が戦争を変えた
21世紀は「サイバー優勢」の時代
第5の戦場をめぐる各国の動き
いまの法体系ではサイバー攻撃から日本を守れない


第1章 世界を脅かすサイバー戦の実態
(1)「見えない戦争」を支えるサイバー技術の発達
スマートフォンが盗聴器や盗撮カメラになる
「知的欲求を満たすいたずら」から「金銭目的の犯罪」へ
サイバー犯罪は闇社会の成長産業
金銭目的の犯罪に埋もれる政治的攻撃
知らないうちに私たちも攻撃に加担している
サイバー技術の軍事利用が始まった
日本でもすでに起きている「見えない戦争」


(2)サイバー戦の手段と実戦例―ついに姿を現した「サイバー兵器」とは
なぜ米軍は中国製のコンピュータを使わないのか
過去のサイバー戦で何が起きたのか
スタクスネット―史上初のサイバー兵器


第2章 戦争の歴史を塗り替えるサイバー戦―軍事的観点から見た特徴とは
(1)サイバー戦とは何か―その定義と分類、機能
平時にまで地平を延ばすサイバー戦争
サイバー戦における戦略と戦術の違い
サイバー戦の3つの機能―情報収集、攻撃、防御


(2)サイバー戦と電子戦―情報そのものを武器として戦う時代
「情報戦」とは何か
サイバー戦の4大特徴
21世紀は「サイバー戦」と「電子戦」が融合する
個人が勝手に戦争参加する時代がやってきた


第3章 世界各国のサイバー戦事情
(1)米国―最強の攻撃力と狙われる弱点
エリジブル・レシーバー―15年前に始まったサイバー攻撃対策
世界最強と目されるサイバー・コマンド
米国の抱える強さと弱さ
映画『ウォー・ゲーム』が教える米国の弱点


(2)中国―圧倒的な数にものを言わせた「電網一体戦」計画
タブーなき戦い―『超限戦』の衝撃
3つの分野で進む中国のサイバー技術の利用
中国によるサイバー攻撃の証拠
影の巨大戦力―サイバー民兵とは
日本のハッカーは中国のハッカーに勝てない
「世界の工場」中国だからこそできる罠
「CDos(チャイナ・ドス)攻撃」が日本を襲う
情報共有を図る米中の思惑


(3)ロシア―攻守ともに屈指のサイバー戦能力
世界に衝撃を与えた2つの大規模サイバー攻撃
エストニアに対するサイバー攻撃(2007年)―史上初の対国家攻撃
世界50カ国以上、100万台のパソコンが一斉攻撃
「第1次ウェブ大戦」の衝撃
グルジアに対するサイバー攻撃(2008年)―サイバーパルチザンの誕生
一般人が勝手に国家間戦争に参加する時代
ロシアの愛国青年たちがグルジアを追い詰めた
サイバー攻撃の後ろに見え隠れする軍の存在
ロシアの恐るべき発想力
米国を脅かすサイバー戦能力


(4)北朝鮮―高いサイバー戦能力と群を抜く防御力
崩壊状態にある産業基盤
貧者が手にした最高の兵器
日常生活に侵入する戦争
北朝鮮が生んだ世界最強の囲碁ソフト
北朝鮮も中国を踏み台にしている?
脱北者が語る、2012年は「統一大国元年」説


(5)その他の国々―安全保障の観点から着々と対策を進めている
韓国/台湾/英国/イスラエル


第4章 サイバー空間の国際ルールはどうなっているか
(1)戦争の定義を拡大する米国―9.11とビン・ラディン
米国はなぜビン・ラディンパキスタンで殺したのか?
テロを犯罪から戦争へと格上げした意味
サイバー攻撃=戦争」なら何でもできる


(2)未整備の国際法―実効性の確保が急務
サイバー犯罪条約―現在唯一の国際ルール
サイバー戦を予防・規制する動き
攻撃者特定に立ちはだかる障壁
次の戦争の勝者がサイバー戦の国際ルールを作る


第5章 日本のサイバー戦略の現状
(1)日本をサイバー戦から守るのは誰か
サイバー版「東京急行」がやってくる
自衛隊サイバー攻撃があっても出動できない
「敵国の民間人」に反撃できるのか?
サイバー空間防衛隊」の実効性


(2)国家戦略なき日本のサイバー戦略
重要インフラは誰が守るのか
縦割り官僚制度の弊害
日本はサイバー兵器を開発している?
なぜ日本にはウイルス対策ソフトの世界的メーカーがないのか
いまこそ腰の据わったサイバー戦略を構築すべき


(3)日本のあるべき姿―平和国家としての役割と課題
トレースバックの標準方式をめざせ
レガシーなシステムは残しておく
最後に物を言うのは人間の意識
「サイバー法定伝染病届出制度」を作れ


終章 サイバー戦争時代の安全保障戦略
戦争における3つの波―暴力・金・情報
米国の幻の戦略爆撃機構想に踊らされたソ連
情報戦は4つの分野で戦われる
サイバーデバイドの一刻も早い解消を

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それがいま、サイバー戦の時代になり、一部の国民が自分の意思で勝手に戦争に参加する時代になった。ロシアのグルジア侵攻の際、サイバー攻撃したロシアの愛国青年たちはまさにそれで、自分は戦場に行かず、自分の部屋のパソコンからグルジア政府などにサイバー攻撃を仕掛けた。
 これからの戦争では、このような愛国的な若者によるサイバー空間での自主的な参戦が確実に増えると思う。そうなると、将来、自衛隊が外国軍と戦う場合、その外国の民間人が自衛隊のシステムを攻撃目標としてサイバー攻撃を行う可能性が濃厚である。
 ここには戦争法規上の交戦資格など多くの未解決の問題がある。この点については後の章で改めて述べる。

キルミーベイベー最終話 やすな「ソーニャちゃーん! ソーニャちゃん、行っちゃダメだよ〜。ダメだよ、殺し屋なんかやってちゃダメだよ、いつか、いつか酷い目にあっちゃうよー! そしたら、わたし、ソーニャちゃんとあそべなくなっちゃうよ〜、からかうのも、技かけられるのも、変な顔させるのも、意味のわからないポーズとらせるのも、みんなできなくなっちゃうんだよ、だから、だからいかないで、ソーニャちゃん」
量産型ボン太くんが完成していれば歴史が変わった。「ふもっふ」