朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機

朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機 根本祐二 日本経済新聞出版社(2011/5/25)
目次----------------------------------------------------------------
はじめに


プロローグ 崩壊のシナリオ
激しい抵抗     後回しにされる対策     大惨事発生     二つの手遅れ     財政破綻     苦渋の決断


第1章 崩壊寸前の社会資本
1 荒廃するアメリ
80年代の米国と同じ状況にある日本     廃をもたらした背景     ついに橋が落ちた     10年間使えなかったニューヨークの橋    繰り返された大惨事


2 日本の橋も落ちる
日本は大丈夫という思い込み     平均1自治体で一つの橋が危険に     危険な橋は飛躍的に増加する


3 建築物・水道管などの問題
半分以上の施設がすでに築30年以上     水道管の老朽化も進む


4 東日本大震災で示された事実


第2章 莫大な額にのぼる更新投資
1 危機を認識できない理由
認識不足型     国家責任転嫁型     市民責任転嫁型     聖域主張型


2 減少する公共投資
公共投資は更新投資を意識していない    減る予算、増える更新需要


3 総額330兆円、年間8兆円が必要に
今後50年間にわたり公共投資を3割増やす    個別積み上げ方式による試算     社会資本の種類別の考え方と計算結果


4 明らかになる深刻な問題
三つの特徴     政府の成長戦略に盛り込まれる


5 更新投資実現のためのPFIの役割
第三セクター失敗の原因    単なる公共投資の実施技術ではない


第3章 各自治体の更新投資をどう計算するか
1 自治体別の更新投資を簡単に把握する−東洋大学簡略版ソフト


2 詳細な計算方法−埼玉県宮代町の詳細版ソフト


3 全国共通で使える中間的ソフト−財政分析等研究会


4 公会計との連動


第4章 各自治体の老朽化対策の実践例
1 対策を優先すべき施設を選別−東京都狛江市
定着しない子育て世代     老朽化問題に財源面から初めてアプローチ     多く寄せられた反対意見     シニアの企業経験・知恵を活かす


2 公共施設マネジメント白書の絶大な効果−神奈川県藤沢市
すべてのデータを公開する     明白になった公民館の無駄    老朽化の様子が一目瞭然に     数字を示すことで意識を変える     市民、民間の力を活用する必要性


3 公共施設再配置の原則を提示−神奈川県秦野市
職員独自で白書を作成     更新を半分にしても大幅な財源不足に     他の自治体でも使用可能な原則    アイデアを市民から募集


4 公共施設の統廃合を具体的に検討−埼玉県宮代町
小規模自治体を詳細に調査     公共施設の二つの統廃合案     公共施設・インフラの見直しルール


5 全国の自治体の老朽化度を比較する
定量的に比較するための指標     首都園133基礎自治体の分析


第5章 崩壊させない知恵
1 バランスシート改革の必要性を認識する


2 施設仕分け(統廃合)
誰かが払っているという錯覚     公共施設の費用をわかってもらう方法     本の貸出1回に1000円かけていいのか     学校の跡地保存のために100万円払えるか


3 公共施設の多機能化
共用部分の圧縮、柔軟な用途変更     多機能化を阻む二つの問題     スケルトン・インフィルの活用


4 インフラ・マネジメント
政府が検討を進めている対策     青森県の橋りょうアセット・マネジメント     不要なインフラを間引く     下水道を効率化する手法


5 長寿命化の方策


6 広域連携のメリット


7 不動産の有効活用


8 規律ある資金調達
プロジェクト・ファイナンス、ノン・リコース     資金調達の具体的手法     国・自治体財政に依存しない仕組みづくり


9 PPP−行政、民間、市民の連携
行政単独では実現不可能     民間が運営する都市に学ぶ


補論 震災復興および防災のための提案
〈復興のための第1次提案〉 「最短時間・最小費用」での復興を実現する方法−被害を最小限に食い止める地域を作るために−

提案1 地域別の復旧復興投資額の計算、それに必要なソフトの開発
提案2 復興院(仮称)の設置と官民人材の登用
提案3 PFI法の改正による迅速・効率的な復興推進
提案4 公共施設等運営権を活用した他自治体・民間企業による復興事業の実施
提案5 地域の防災型多機能中核コミュニティ施設の建設、スケルトン・インフィル工法の導入および一般的行政財産制度・包括的社会資本整備交付金制度の創設
提案6 国民の志を取り入れる資金調達方法の導入

第6章 どのうように対策を進めるか
1 客観的な情報の把握
2 一元的なマネジメント体制の構築
3 PDCAサイクルと第三者委員会の設置
4 情報公開と市民参加
5 民間提案を活かす
6 全体最適の観点からの「選択と集中


エピローグ 再生のシナリオ
激しい抵抗     地方を直接説得する     公共施設の利用コストを住民に知らせる     更新投資財源の不足額をすべて公開     地方が変わり始めた    “おらが村”をつくる    コストを減らす知恵     世界に誇れる公共投資


おわりに


参考文献一覧

                                                                                                                              • -

 校舎の老朽化とそれにともなう更新投資の必要性を見越した自治体は、国の支援なしに自力で耐震化を果たした。一方、耐震化の必要性は十分に認識できたにもかかわらず、対応しなかった自治体も多かった。そうした自治体は、耐震化に回す予算を別の支出に振り向けていたわけである。結果的に、先見性のない自治体が補助され、先見性のある自治体は補助を受けられなかった。先見性のなさを問われて、別の制約や罰則を科されるということもなかった。
 こうした経験を考えると、「心配して先に対応しても意味がない、早めに他の用途に使っておいた方が良い」というずる賢い発想も出てくる。もちろん、将来補助されるかどうかは不確定であり、そうした不確定なことを期待して行動するのは責任ある行政とは言えない。補助制度が縮小、あるいは廃止されれば取り返しのつかないことになる。
 これが合理的な発想なのだが、地方行政の現場では、「本当に困ったら国が放っておくはずがないから、なんとかなる」という発想が優先されがちなのである。
 国に責任を転嫁する姿勢の無責任さは言うまでもないが、結果的に地方のモラルハザードを助長している国にも問題がある。

WORKING!!8話 小鳥遊宗太は妹のなずなちゃんが同じ身長なったことに気が付きショックを受ける。翌日、種島先輩に一日だけ宗太の妹になってくれと頼まれ、ドン引きながらもやさしいぽぷら先輩は引き受ける。「お兄ちゃん」といわれ「ぽぷらはかわいいなー」となでなでしている宗太をみて不審に思う店長たちに、やさしいぽぷら先輩は一生懸命説明する。それを偶然みた宗太「なずなという妹がいながら、おれは・・・」としっかりしなきゃと決心しぽぷら先輩に「すまなかった!ぽぷら」 びっくりな種島先輩「わたしはぽぷら!しっかりしてっ!!」
こりゃしょうがないけど、種島先輩は妹って感じじゃないんだよな〜。僕の理想の妹ははなまる幼稚園のさつきちゃんです。