エネルギー安全保障―ロシアとEUの対話

エネルギー安全保障―ロシアとEUの対話 坂口泉・蓮見雄(著)東洋書店(2007/10)
目次--------------------------------------------------------------------------------
はじめに
1 新冷戦?
2 基礎的な経済データを踏まえてビジネスライクに


Ⅰヨーロッパ・エネルギー安全保障問題の顕在化
1 エネルギーをめぐるEU内の不協和音とロシア
2 エネルギー輸入依存を深めるヨーロッパとアジア
3 石油・ガス紛争
(1)ウクライナとロシアの場合    (2)ベラルーシとロシアの場合    (3)なぜ石油・ガス紛争が安全保障問題化したのか
4 ロシア・EU貿易におけるエネルギー
5 ガスOPEC構想?


Ⅱエネルギー大国ロシアの実態
1 「完全無欠」のエネルギー大国
2 ロシア石油分野の現状と問題点
(1)ロシア石油分野におけるM&Aの現状と問題点 ①国家主導のM&A  ②国家主導のM&Aに対する評価     (2)石油分野における時価総額経営の弊害 ①ユコスとシブネフチ(現ガスプロムネフチ)のビジネス・スタイル  ②シブネフチの現在の状況  ③時価総額経営が石油分野にもたらしたもの     (3)ロシアのガス分野の上流部門の現状と問題点     (4)電力分野の現状と問題点     (5)ロシアのエネルギー産業が抱える問題の根底にあるもの


Ⅲ EUのエネルギー事情
1 EU各国のエネルギー事情の違い
2 域内エネルギー市場の形成と寡占競争


Ⅳ ロシアにエネルギー戦略はあるか
1 ロシアにおけるエネルギー戦略とは
2 石油生産現場における国家管理の脆弱さ
3 電源立地計画のずさんさ
4 長期エネルギーバランス(長期エネルギー需給予測)の欠如
5 迷走するロシアのエネルギー「戦略」


Ⅴ EUは共通エネルギー政策を実現できるか
1 市場統合、環境問題、EU拡大、そしてエネルギー政策
2 対外エネルギー関係―原則から行動へ
3 共通エネルギー政策実現の制約要因


Ⅵ ロシアとEUのエネルギー対話とその行方


おわりに


参考文献

                                                                                                                                                              • -

ところで2003年版のエネルギー戦略は、実効性という観点からみた場合、かなり疑問の残る文書であった。筆者が最も疑問に思ったのは、エネルギー分野における計画や課題達成のための資金調達スキームに関する具体的記述がほとんどないという点であった。わずかに、エネルギー分野の各部門(石油、ガス、電力、石炭等)における設備投資は主として、それらの部門で活動する各企業の自己資金、それらの企業が外部より調達した資金、および、プロジェクト・ファイナンス方式で調達された資金でまかなわれるという意味の記述が存在するのみであった。要するに、エネルギー分野における計画や課題達成のための資金は、同分野で活動する各企業が何とか独力で調達せよ、ということだと解釈しうる。果たして、これが国家戦略と言えるのだろうか・・・。

とある科学の超電磁砲最終回 御坂美琴おねーたま「ほんと、退屈しないわねぇ。この街は」
御坂美琴おねーたまがいればな〜。一発で解決するのに、佐天さんの「てへ」最高!!