ペンタゴン報告書:中華人民共和国の軍事力 2009年版

ペンタゴン報告書:中華人民共和国の軍事力 2009年版 米国防総省 国際情報センター(2009/7/6)
目次

はしがき
要旨
中国の進化する軍事能力 ・経済成長のペースを上回る国防予算の増大 ・強化された抑止力と向上した戦略的打撃力 ・接近阻止/地域拒否能力の改善 ・通常兵器による地域的な打撃力 ・電磁的スペクトルの支配への競争 ・持続する制約 ・台湾海峡における変化する力学
第1章 中国の戦略を理解する
中国は国際システムの重要な一員になった。そして中国の将来と運命は国際社会と益々緊密に結びついたものになった。中国は残りの世界から孤立して発展出来ないし、世界も中国なしに繁栄も安定も達成することは出来ない。
世界平和と発展は多くの困難や挑戦に直面している。戦略的資源、戦略的地勢そして戦略的支配のための闘争は強まっている。   −「2008年中国国防」

概観
中国的特徴を持った戦略
外交・安全保障政策についての指導部の指導
中国の戦略と優先事項につての識見
中国の戦略における一つの要因としての資源の必要性
中国の領土紛争
中国の将来の道筋を形作る要因
経済
人口圧力
国内政治圧力
腐敗
環境
両岸の力学
地域的な懸念
未来に向けて

第2章 中国の軍事戦略とドクトリン
軍は、党にその統治基盤を強固なものにするための重要な力の保証を提供しなければならず、国の開発のための重要な戦略的機会の期間を守るための力強い安全保障の保証を提供しなければならず、国益を守るための効果的な戦略的支援を提供しなければず、そして世界平和を維持し、共通の開発を推進するための重要な役割を演じなければならない。    ―中華人民共和国主席 胡錦濤

概観
軍事戦略ガイドライン
情報化
防衛としての攻撃
海上
地上戦
人民解放軍の予備軍と中国の民兵
航空戦
宇宙戦
統合ネットワーク電子戦争
戦争についての包括的な見方に向けて
合同作戦の進展
・協力的な合同作戦 ・調整された合同作戦 ・統合合同作戦  障害  改善努力
・心理戦争
・メディア戦争
・法律戦争
人民解放軍の軍事戦略における秘密主義と欺瞞
非対称的な戦争
将来の軍事戦略に関する中国での議論

第3章 兵力の近代化の目標と傾向
人民解放軍]は、科学的な方法で、国家防衛と軍事力建設に関する戦略計画及び各軍と武器を発展させる戦略を策定した。そのような戦略により2010年までに堅固な基礎固めを行い、基本的に機械化を達成し、2020年までに情報化につき大きな進展を遂げ、さらに21世紀半ばまでに国防と軍隊の近代化の目標に概ね到達することになる。    ―「2008年中国の国防」

概観
接近阻止/地域拒否能力の発展
誤算の可能性
通常兵器による精密攻撃力の構築 短距離弾道ミサイル(SRBM)射程1000㎞以下 中距離弾道ミサイル(MRBM)1000〜3000㎞ 対地巡航ミサイル(LACM) 空対地ミサイル(ASM) 対艦巡航ミサイル(ASCM) 対レーダー兵器 砲発射型高度精密兵器
戦略的能力
核戦力
宇宙及び宇宙への対処
偵察
航法と計時
C4ISRの進歩
有人宇宙飛行と月探査計画
通信
小型衛星
対衛星兵器
情報戦争
力の役割(パワー・プロジェクション)―台湾問題を超える近代化
インド
ロシア
中央アジア

第4章 兵力の近代化のための資源
我々は、防衛のための科学技術の革新的制度を構築する必要がある。それは、軍と文民が高度な技術を分かち合い、相互に移転することが可能な良い仕組みをつくり上げるため、軍と文民の科学技術の資源を統合するとともに、基礎研究、応用研究開発、製品の設計と製造、技術および製品の調達を有機的に統合するものでなければならない。    ―胡錦濤国家主席

概観
軍事支出の傾向
中国の実際の軍事支出の推計
中国の進歩しつつある防衛産業
効率と能力の向上
文民と軍事の統合
セクター別分析
ミサイルおよび宇宙産業
造船業
兵器産業
航空機産業
外国技師の取得
兵站部門の改革
将来の展望:傾向と今後の見通し
基礎研究
先端技術 ・情報技術 ・新材料 ・先進的製造 ・先進的エネルギー技術 ・海洋技術 ・レーザーおよび宇宙技術
重要分野と優先的主題
主要特別事項
航空母艦開発の現状

第5章 兵力の近代化と台湾海峡の安全保障
台湾海峡をはさんだ関係の平和的進展に資するものは何であれ精力的に奨励すべきである―それに反するものは断固反対しなければならない。     ―胡錦濤国家主席の「台湾同胞に対するメッセージ」30周年記念フォーラムでの演説(2008年12月31日)

概観
台湾海峡における北京の戦略
人民解放軍の台湾不測事態対策
台湾に対する北京の行動方針
海上隔離又は封鎖
限定的兵力使用又は強圧的選択肢
空軍・ミサイル軍事作戦
水陸両用侵攻
戦争抑止の諸要因

第6章 今年の最新情報
現代中国の将来と運命は世界の将来と運命に益々緊密に連結されている。中国の発展は世界なくして行われえないし、世界の発展は中国を必要としている。    ―中華人民共和国主席 胡錦濤

中国の戦略における進展
台湾海峡での安全保障状況の進展
中国軍事力の規模、位置および能力の進展
弾道および巡航ミサイル
海軍力
空軍と防空兵力
地上兵力
人民解放軍ドクトリンにおける進展
軍事能力を強化する先進的技術を開発、取得、入手するための中国の努力の進展
台湾の抑止力への挑戦
中国の非対称能力における進展
宇宙および対宇宙能力
サイバー戦争能力

特集 中国のグローバルな軍事的関与
国際的、多国間問題に活発に参加し、建設的な役割を果たすためにそれに相応した国際的義務を果たすことは、世界における中国の影響力の強化にもっと有利であろう。    ―劉建飛、理論家・学者、中国共産党中央党学校

概観
伝統的な軍事外交
合同演習
平和維持活動
人道支援と災害救援
武器輸出
不安定な地域への武器売却

付録 中国と台湾の兵力データ
図15 台湾海峡軍事バランス:地上軍
図17 台湾海峡軍事バランス:空軍
図19 台湾海峡軍事バランス:海軍力
図21 人民解放軍空軍の地対空ミサイル発射基の保有
図22 中国のミサイル兵力
CSS-2 15-20(ミサイル数) 5-10(発射基数) 3000㎞(推定射程)
CSS-3 15-20 10-15 5400km
CSS-4 20 20 13000km
DF-31 10以下 10以下 7200km
DF-31A 10以下 10以下 11200km
CSS-5 60-80 70-90 1750km
CSS-6 350-400 90-110 600km
CSS-7 700-750 120-140 300km
DH-10 150-350 40-55 1500km
JL-2 開発中 10-14 7200km

裏表紙

「米国防省が発表した2009年版中国の軍事力報告書は客観的事実を無視している。 ・・中国は強い不満と、断固とした反対を表明する。中国は・・・平和的発展の道を進み、防御的な国防政策をとっている。 ・・誇張したいわゆる“中国脅威論”は、全く事実に立脚しない。
我々は、米国側にいわゆる“中国の軍事力報告書”の発表を停止する・・ように要求する。」   ―中国国防部 胡昌明報道官―

みなみけ6話 テレビドラマを見ながらの団欒の夜ご飯、いいところで停電になってしまう。ハルカねーさま「あら、停電?」 カナ「ちくしょー!いいところだったのに」 チアキ「ハルカねーさま、テレビ局に再放送の要請を、電気会社に抗議の電話を」