日本経済新聞 8月25日の記事：リーガル映画館 [硫黄島からの手紙] 目的の明示こそ行動力の源
清算担当チームは初めから意気消沈していた。だが結団式で、皆で「正論を貫いた清算を行い、長年築いてきた金融機関の名を辱めないようにしよう」と目的を確認し、具体的な数値目標を定めると、チームは見違えるように働き始めた。
債権者に冷笑されようと、罵倒（ばとう）されようと毎日、粘り強く交渉を重ねた。その努力は「賛成率一〇〇％の清算協定の可決」として結実した。私は目標をもった組織がいかに強いかを目の当たりにし、心底、驚きと感動を覚えた。
あのプレデターも出没したと言われる硫黄島。この地に学ぶことは非常に多い。
